とある飛空士への追憶

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫)

 シャルルの母はファナに愛情を贈った。
 ファナはシャルルに思い出を贈った。
 シャルルはファナに初恋を贈った。


 ファナは世界を、自分を取り戻し、皇妃となることを受け容れ、やがて世界を平和に導くこととなる。



 世界を拒絶していたファナは、シャルルと接するうちに人間らしい感情を取り戻す。
 しかし、その感情は、皇妃になる運命とは相容れない。
 抗うこともできずにシャルルと引き離されたファナは、自身の幼さを認め、皇妃になることを認めた。
 皇妃としての威厳により周囲を制し、ようやくシャルルとの別れに臨むことができる。


 一人の女の子は、恋する乙女になり、優しく厳しい皇妃となる。
 これはある女の子の物語。


 傭兵は傭兵のまま……。新たな思い出だけを報酬に舞台を去る。


 戦場へ


 かの人の追憶のうちへ