伏
- 作者: 桜庭一樹
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/09/04
- メディア: 文庫
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そういうメディアミックスがあったから、エンタテイメント色が強くて「浜路かわいい」って話なのかと思ってたら、全然違う。
そもそも浜路が物語に登場するころには、決すべきものは決してしまっている。これは作中で語られている通りだ。
遠い昔の話と、浜路が関わるきっかけになった事件の発端、あるいは結末が語られることで、作品の大半が費やされる。
私はやはり、桜庭一樹は家族というモチーフをずっと書き続けているのだな、と思った。
浜路と兄、伏姫とその弟、その関係性の描写と、伏と呼ばれるものたちの絆。