のきさき古本市(一箱古本市)出店者向け情報まとめ
この記事について
ブックオカが主催する「けやき通り のきさき古本市」(一箱古本市)に初めて参加した出店者が書いています。
今後、初めて参加する人にとって参考になるような情報をまとめたいと思います。
※誤認などあればご指摘いただきたいです。
参加にあたって主催者に問い合わせた内容、参加して初めてわかったことなども記します。
エントリー手順
エントリー時期、応募要領
例年、10月上旬ごろに募集があるのでブックオカ(Bookuoka)のWebサイトで応募要領・申込ページを確認しましょう。Twitterでも告知されます。
2017年は100店舗を先着順での募集でした。
参加費(2017年)
2017年の場合は、参加費1000円の郵便振り込みが必要でした。郵便局ATMにて現金で払い込む場合、払込書への記入が必要で手数料80円がかかります。
エントリーページでの記入事項(2017年)
連絡先の他、屋号、PR文(200字前後)、出品予定の作品名と著者名(3冊)、を記入します。
ただし、屋号を含めてここで記入した内容が来場者(通りすがりの方)に伝わることはありません。
屋号の一覧が載ったチラシが配布されるなどということはなかったので、PR文などの情報が何に使われるのか不明です(訊くつもりだったのですが忘れてました)
準備するもの
箱
出店者への案内では古本を納める「箱」を用意する旨の記載がありますが、事実上必須ではないようです。
一箱より多くの本を用意する人が多く、レジャーシートの上にずらっと並べる店も多かったです。
雨具(本を守るブルーシートなど)
急に降り出した場合など、ビニール袋やシートをかけて濡れないようにしましょう。
少しの雨なら傘などをかざすと本を並べたまま雨を避けられます。
2017年は昼前後にパラパラと降りました。このときは偶然持ち合わせたクリアファイルを本の上に乗せて、陳列したまま雨を防ぎました。弱い雨なら何か透明のシートのようなものがあると便利そうですね。
お釣り
お釣りは出店者が準備します。(どうしても不足してしまった場合は運営スタッフに両替を依頼できます)
お釣りの手間を省くためもあるのか、50円単位以上で値付けする店が大多数のようです。
文庫一律200円、あるいは100円。他に文庫1冊で150円、2冊で250円、3冊で300円など。
価格スリップ(短冊状の紙に値段を記入して本にはさむ)
価格が明示されている方が売れやすいらしいです。
スリップを本にはさむ他、ポストイットなどを貼り付けてもかまいません。
ただ、ある程度の出品点数がある店は、雑誌○○円、文庫○○円という掲示をして、本ごとのスリップは付けないことが多いようです。
イス、敷物
アウトドア・チェアは数百円からあるのでとりあえず買っておいてよいかと。
2017年11月4日開催でしたが、わりと気温が低かったので、もし地べたに座って店番してたらかなり寒かったと思います。
本の陳列でスペースが狭くなり、立ったまま店番しているブースもありました。
私にとっては、座ると目線が下がるのでお客さんとのやり取りがやりやすいように感じました。
筆記具(ペン)、電卓
売った本のタイトル、金額を集計表に書き込みます。
閉会後、総売上や総冊数などによる表彰式が行われるので、式に参加される場合はなるべく間違いないように記入しましょう。
総売上、総冊数の結果のみを提出するので、作品名などは走り書きでも大丈夫です。
ハンコ
スタンプラリー(後述)が実施される場合、店主が押印するハンコが必要です。たくさん押すので朱肉が不要なタイプが便利です。
ハンコを押す場所(平坦で安定した場所)も決めておくとよいかもしれません。今回は陳列した本と座っているイスの間にダンボール箱を置いて、押印や集計表への記入をしました。
出店場所、確定時期
出店エリアはけやき通りの以下の建物の間です。このエリアのなかで、協力してくださるテナントの軒先を借ります。(道路の北側のテナントに配置されます)
東の端が「シャンボール赤坂」福岡県福岡市中央区赤坂1丁目2−1
西の端が「パークハイツ赤坂」福岡県福岡市中央区赤坂2丁目6−5
2017年の場合、各ブースがどのテナントの前になるかが決まるのは開催日の4日前でした。
ブースの面積(間口)
おおよそ1m×1mです。
歩道にはみだすことはできません。
場所によっては奥行きが1m以上になります。隣り合った店と譲り合って配置することになります。
搬入方法
キャリーカート、スーツケースなど
普通の旅行用のスーツケースに本を詰めて持ってきた出店者もありました。
他にダンボール2,3箱を載せることができる折りたたみ式キャリーカートがあります。ダンボールを下ろすとたたんで手に持てる大きさになります。
このあたりは同人誌即売会のノウハウと重なる部分があるのではないでしょうか。
即売会でオススメな安価で軽量な折りたたみキャリーカート - かわにょぶろぐ
また、売れ残った本をコンビニなどで宅配発送すれば閉店後の荷物が減らせます。
自家用車
けやき通りは一本奥に入ると駐車場が多くあります。1時間100円からあるので、1000円かからないくらいでしょう。夜間最大料金が安いので、打ち上げでお酒を飲みたいときは翌朝まで止めておいてもそう高額にはなりません。(実行委員会主催の懇親会もあります)
「駐車場 検索」などのキーワードで検索するとNavitimeのような駐車場検索サイトが見つかるので、そこで探すと良いでしょう。
出店者は開始前にいったん集合し、それぞれの出店場所までスタッフに案内してもらいます。それから開始時刻まで時間があるので、場所を教えてもらった後で車から運び出した方が楽です。
今回、自家用車から手で抱えて搬入するため、ブースの場所が決まった後で距離が近い駐車場の候補をいくつか探しておきました。いずれにしてもせまいエリアなので、無理に近い駐車場を探さなくても大丈夫です。
ブースの運営、当日の流れ
当日の流れ
2017年を例にとります。
9:45までに出店者は所定の場所に集合。スタッフさんが歩道に立っていてくれたので、すぐわかりました。
9:45の定刻より少し遅れて説明会が始まりました。スタンプラリー用紙、集計表の配布、説明。注意事項の周知などです。
1つの建物の軒先に3,4の出店者が割り当てられるので、建物ごとにスタッフさんが案内してくれます。
建物まで着いたらジャンケンなどで場所を決めます。
(自家用車で搬入する場合、場所が決まった後で車から運びます)
場所が決まるとブースの設営を始めることができます。
11:00開始ですが、準備でき次第頒布してかまいません。
16:00終了。終了直前に集計表が回収されます。
17:00より近隣の公民館で表彰式。総売上、総冊数、ブースのデコレーションでの表彰です。
18:30より懇親会。スタッフの方、出店者の方などが参加されていました。
店番をお願いする
トイレや食事などでは近くの店主の方に店番をお願いするつもりでしたが、この古本市では、スタッフさんに店番をお願いすることができます。
他の店を巡回するなど10分以上空ける場合は、スタッフさんを捕まえて店番をしていただきました。
もちろん近くの店主にお願いすることもできます。お互い様です。今回私は1,2度店番をお願いしました。
スタッフさんが自身の買い物も兼ねて巡回していますので、何かサポートが必要なときは声をかけて大丈夫です。
一人で参加していたので、とても助かりました!
スタンプラリー
それぞれのブースごとに用紙を20枚程度割り当て、店主から立ち寄った方に用紙を配ります。
ブースに立ち寄るごとにスタンプ(ハンコ)を押します。購入しなくてもスタンプを押します。
一定数のスタンプで記念品と交換できます。
陳列した本を見て足を止めた人に「スタンプ押しましょうか?」「スタンプラリーありますよ」と声をかけやすくなるので、私のような接客が得意でない人は助かると思います。
頒布物(古本以外も売れます)
最初は古本だけだと思っていましたが、わりと何でもありなようです。
ただし飲食物は禁止です。
雑貨を売る店もあります。私のブースではジグソーパズルが1つ売れました。
個人的な感想、事例、失敗談
価格スリップ、値付け
ろくに準備できず、行き当たりばったりでした。
約40冊を持ち込み、ブース設営後に店番をしながらメモ用紙に価格を書いてスリップにするつもりでしたが早々にあきらめて文庫もブルーバックスも一律100円にしました。
事前に調べたところ市価が高い単行本があってそれには価格スリップを付けました。市価からいくらか割り引いてきりの良い数字にしました。
ジグソーパズルは定価の半額以下に値付けしましたが、絶版というか生産終了になるらしく、プレミア価格となることもあるようですね。
本の陳列
百円ショップで滑り止めマットを買っていって、それをその場で切って敷き、その上に本を並べました。平積みにすると下の本が見えないので背表紙を上にすることになりますが、ブックエンドなどを持って行かなかったので苦労しました。
客足が途切れたときに一部の本に一言ポップ(メモ用紙)を書いてはさみましたが効果のほどは知れず。
お客さんと
相手も本好きだとわかっているので、思っていたより自然体で話せた気がします。
「おすすめの作家とかありますか?」と水を向けるようなことも多かったです。いくらかメモしておいたので、これから読むつもりです。
客層は様々でした。1点だけ10代20代の男性に売りたかったものがあったのですが、この客層は少なかったですね。
楽しかった
ちょっとだけ勇気を出して参加して良かったです。とても楽しかった。
のきさき古本市について教えてくれた読書会の仲間にお礼を言わねばなりません。
好きな作品の一つである「ハーモニー」を売った相手と懇親会で話すことができて、ものすごいSFファンだとわかりました。そのときもうちょっと気張って連絡先の交換をお願いすればよかったかと悔やんでいます。
参加をためらっている方へ
今回、ある作品を3冊持って行きました。好きな作品を多くの人に知ってもらい読んでもらいたかったからです。
そして、3冊とも次の読者に渡すことができました。好きな本が手から手へ渡るということには不思議な感動がありました。
一箱古本市というのは今自分の部屋にある本を持って行くだけで立派な、一人前の出店者です。他に何も条件はありません。人気のある本や状態の良い本など関係ないのです。物は試しと気軽に参加できる催しです。
ちょっとでもやってみたい気持ちがあるのなら参加してみることをおすすめします!