図書館戦争
- 作者: 有川浩
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2006/02
- メディア: 単行本
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概ね期待通り。
本の中身からは離れるけど「この人物は頭が良いよね」っていう描写が多いのがちょっと気にかかる。頭の回転が速いとか、場の空気をとりなすのがうまいとか、相手の気持ちを想像することができるとか、そういう造形の人物が多い。というより全員がそうだったか。
これは狼と香辛料を読んだときも同じ。どちらもラノベ畑だということを考えると、若い世代が憧れる、なりたいと思う人物像がこのような頭が良くて、優しくて、空気が読める人、ということになるのだろうか。
世代的な話はおいといて、文学でそういう人物を描くべきなのか?
エンタテイメントなら手段を選ばないという意味で、読者受けするキャラを投入するべきだけど、こういった「頭の良さ」という価値観に対して食傷気味というか、自分が頭の悪い人間なのでこういう風潮が社会全体の合意になってしまうと、すごく生きづらいのですよ。
逆に、自分は頭が良くないという劣等感の裏返しでこの手のキャラが人気でるというのもあるのだとは思うが。