映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」
この映画には物乞いが多く出てくるが、北欧社会の実情に即したものなのか、戯画化されているのか、よくわからない
賢しいスリと愚鈍な物乞い
連帯と表現の自由
チームワークを訴えるチアリーディングのコーチ、そのメンバーとは全く接点の無いであろう貧困家庭の子ども
知性と狂気
愛と生殖
親と子も育児マニュアルを通じて接続される
権利と義務
メッセージとして発せられたメッセージは全て虚構だということなのだろうか。
誰も自分の心を持たない。ルールとロールの中でゲームをプレイするだけ。
情緒的つながりをなくした社会で、男はホームレスに助けを求める。今しがた施しを断ったホームレスにだ。
子どもとはぐれた男はホームレスに荷物の番を依頼する。
次のシーンでは男の帰りを待ち伏せていた少年とマンションの入り口で鉢合わせする。
そして揉み合いが始まるが、それが終わった画面で、男の手には昼間の荷物がそのまま握られている。
この映画で唯一、真実といえるものだ。
ホームレスは荷物を持ち逃げしたりしなかった。彼は正直で、男を助けた。