映画

シン・エヴァンゲリオン

イオンシネマにて 物資の配給があるなど、戦後のイメージに近い村社会。 労働が義務化されていて共産主義にも見える。 綾波と共同体(のおばちゃん達)との関係性は田舎の素朴なパターナリズムであり、彼女に訪れる学びの体験も素朴な情動と関係性の学びであ…

TENET

10日にイオンシネマにて SFというよりも、逆行というトリック、特殊条件下でのスリラーだと思った。 エントロピーを持ち出して科学っぽさを演出しているけど、合理的な理論付けがない。SFらしさが感じられない。 逆再生の映像的インパクトに極振りということ…

1917 命をかけた伝令

20/03/14に見た ワンカットというが、ブラックアウトするので2時間がワンカットではない。 全編ワンカットとはどういうことだ? と思っていたのでまあ納得 技術的に、労力的にすごいことをやっているのだろうけど素人にはその凄さがいまいちわからない。 あ…

パラサイト

20/01/18に見に行った パルムドールということと、ネタバレ禁止というのに釣られた。 総じて良い作品だっと思うし、社会問題にもからんでいた。 以下、視聴済みの前提で、さらにポイントだけ書く。

ミッドサマー

哲学カフェで話題にあがったので見に行った。 20/02/24なので、ちょうど1ヶ月前になる。 中州大洋で残り1席。最前列の右端でかなり見づらかった。 欧米で文化の盗用という言い方での批判の仕方があるが、 この映画は文化人類学の成果の濫用ではないのか。 ま…

ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝

特別なエンドロールということもあって、終幕後に明かりが点くまで誰も席を立たなかった。こんなことは初めてだった。 そして、その直前に出た「鋭意制作中」のカット。 これほど悲痛なことはない。 本編は、すばらしい映像美であるし、内容はサービス満載だ…

スノー・ロワイヤル

派手なアクションや爆発はない 独特の空気感であり、終幕に向けてある種の空しさ、虚無感が高まってゆく 最初に犠牲になった息子 母は息子のことを何も知らなかったと嘆く 父は検死結果を聞いても息子を信じ続けている 母は詰る「二人で猟に行って、何を話し…

ガールズ&パンツァー 最終章第2話

どこかで評判を見て見に行ったはずだが覚えていない 尺は短いのだがストーリーは濃密で見応えがあった 戦車戦の面白みも変わらず楽しい 秋山の潜入もある 最終章で新しく登場したBC学園のキャラや関係性も魅力的で飽きさせない BC学園はフランスのヴィシー政…

ゴジラ キング・オブ・モンスターズ

ゴジラはほとんど見たことがなかった 予備知識もほぼゼロ 渡辺謙の「友よ」が、英語字幕で「old friend」になっているのが小粋な印象 モスラをクイーンと呼ぶなど、人間と人間の関係性に引きつけて見せるのはどうかと思った 怪獣というのは絶対的なものだろ…

空母いぶき

侵略の主体が、中国ではなく仮想の民族主義国家に変わっている この設定変更のために、現実に近い、遠からずあり得るかもしれない、とうリアリティが大きく損なわれている 自衛隊、自衛隊員の葛藤を描こうとした点は評価すべきだと思う 護衛艦の艦長が途中か…

グリーン・ブック

粗野だが気立てが良くて頼れる男が運転手兼小間使い 良い作品であることは間違いない ただ、期待値が高すぎたのか、ちょっと物足りない印象 昨今の評伝的映画はゲイがよく登場する気がする 逆にゲイを描くことがタブーで無くなったので、映画としての企画が…

カメラを止めるな

話題になってもいたのだが、古谷経衡さんがラジオで紹介していたので 当日の朝、早めに目が覚めてしまったので、急遽思い立って9:00からの上映分を予約。 ここで前から2番目の席しか空いていなかったのだが、これがいけなかった。 8:30すぎに劇場に着いて、…

ウインド・リバー

スギナミキ氏のツイートがあったので うろ覚えだが 「世界が敵に見えるよ」 「俺は感情と戦う。世界には勝てない」 他にもアフォリズム的なセリフがいくつかあった 自決を思い立ったネイティブ・アメリカンが死化粧をしているのだが、教えてくれる者がいなか…

映画「いつだってやめられる 10人の怒れる教授たち」

王様のブランチで紹介されていたのだったか 知的に高い人間がその能力を斜め上に発揮するおバカな話が好きなので、そういう人にはおすすめ 教授たちは予算の削減で職を追われ、単純労働で糊口を凌ぐことになっていて、スマートドラッグを作って家計の足しに…

リズと青い鳥

足の描写はなんだろう。 彼女たちは歩み続けている、歩みを進めている、成長し続けているという意味なのだろうか。 全力であなたのオーボエを支えるというセリフがあったが、プロポーズみたいだな、とか 大好きのハグ、は作者の実体験に基づくものなのか、フ…

映画「ザ・スクエア 思いやりの聖域」

この映画には物乞いが多く出てくるが、北欧社会の実情に即したものなのか、戯画化されているのか、よくわからない 賢しいスリと愚鈍な物乞い 連帯と表現の自由 チームワークを訴えるチアリーディングのコーチ、そのメンバーとは全く接点の無いであろう貧困家…

GODZILLA 怪獣惑星

シン・ゴジラを見たとき、ヒロイックなヒーローが居なくて、これは言うなればプロマネ型主人公の話だなと。彼は常に丁寧語で話していた。 こちらの怪獣惑星はカリスマが登場する。 虚淵らしいというべきか、人間社会の陰鬱な部分をトラウマとして抱えている…

ダンケルク

撤退戦をどう描くのかと思って見に行ったが、何を表現したいのか意図がよくわからないシーンが多かった。

楽園追放

数ヶ月前にAmazonプライムで見た。 ヒロインのラストネームがバルザックというのは誰が決めたのだろう。虚淵なのか。確かフランス文学の人だった気がするが、読んだことはない。語感が硬めに聞こえるというか、ヒロインらしからぬ命名だと思うのだが何か意図…

宇宙人ポール

Twitterで紹介されていて、暇つぶしに見た。 おバカな映画だと思って見ていたけど、スタンダードな作りなので十分楽しめた やはりアメリカの映画では神学については一定の含蓄のある描写になる。

用心棒

椿三十郎を見た人なら、これが対になる作品であることがすぐわかるようになっている。 ネットのどこかでみた「刺身にしてやる」の元ネタが見られてよかった。こういうユーモアはほんと秀逸だと思う。 人間味と非情さが同居する人物像だとか、人間社会のどう…

フューリー

序盤からとんでもなく悲惨で、これが何でガールズ&パンツァーとコラボしたんだろう、と。 しかし確かに戦車の描写は近年まれに見るものだった。きちんと戦車の戦いが描かれている。 単に大きくて頑丈で強力な砲を持つというだけの存在でなく、戦車の特性と…

君の名は。

16/09/08 21:30 キャナルシティにて 興行収入がすごい勢いらしいのと、ネタバレが怖いので行ってみた。 随所に笑えるシーンがあって、1か所は劇場内でみんなフフッてなってるのが聞こえるくらい。 しかもこれ、佳境に近いところなんですよ。 で、笑っちゃっ…

シン・ゴジラ

16/08/05 T・ジョイ博多にて19:10の回を。(その後、16/08/11に18:40の回で2回目を見ている) どこかのブログで劇場版パトレイバー2との類似を指摘している記事があって、見てみようかなと思った。 その見方はあっているが、ゴジラでは例えば日本がアメリカ…

ガールズ&パンツァー 劇場版

1/17に行ったら、 ガルパンおじさんとかいうわりに若い人ばっかじゃねえか。まあ当たり前だけど。 最年少はたぶん5才くらい、親子連れもいたからね。 4DXが公開されて3/20にまた行った。 4DXは見に行こうかどうしようかと思ってたけど、その週で終了というの…

戦場にかける橋

原題は「The Bridge on The River Kwai」 この映画でイギリス兵たちが行進するときに口笛で吹いている行軍歌が「クワイ河マーチ」ということをさっき知った。 聞いたことのある曲だったが、この映画のために作られた曲だったんだな。 やはり昔の映画は脚本が…

ベン・ハー

大きなサブストーリーが続いて、大河ドラマのような趣もある。 青春、苦闘、復讐、、、。 リアルというか生々しい古代ローマが舞台であり、厚みのある人間ドラマが描かれる。 それゆえにキリストらしき男性にまつわる超自然の描写にやや違和感をもった。

七人の侍

リーダー格の侍が村を守る依頼を受けるまでに、いいドラマがあった。(これはネタバレなので格納) 人集めのシーンはこのリーダーの人柄を描写し、各キャラの紹介ともなっており、ゆったりしたわりに密度のある前半のハイライトであろう。 4時間近い作品で…

戦略大作戦

1970年作という時代のせいか、戦争というものの暗さがそこここに見える。 軍隊という大組織の末端構成員に過ぎないということ、戦友が簡単に死んでしまうということ、そんなことを淡々と受け容れていくしかない兵たちの諦観がもの悲しい。 オッドボールとい…

とある飛空士への追憶

原作既読。http://d.hatena.ne.jp/sawami/20110929#p1 原作では、二人の関係性がだんだんと深まっていくプロセスが楽しかったのだけれど、映画では尺が決まっているためか、いくつかのエピソードが削られているせいか、説明が足りていないように感じた。 た…